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40代以降も企業から必要とされるストアマネージャーになるには?30代で身につけたい7つの力

  • 2 日前
  • 読了時間: 14分

ラグジュアリーブランドで店長や店長候補として働いている30代の方から、時々こんな相談を受けます。

「40代になっても、今と同じように転職できますか?」

「これから店長として、どんな経験を積んでおけばいいでしょうか?」

「年齢を重ねても企業から求められる人と、そうでない人は何が違うのでしょうか?」

私は、この質問は30代のうちに一度真剣に考えておいた方がいいと思っています。

結論から言うと、40代以降もラグジュアリーブランドから必要とされるストアマネージャーには、共通点があります。

それは、**「その人がいることで、店舗や会社の成果が明らかに変わること」**です。

単に店長経験が長いだけではありません。

売上をつくれる。顧客を持っている。難しい店舗を立て直せる。スタッフを成長させられる。本社から信頼されている。

こうした「他の人では簡単に代替できない強み」を持っています。

40代になってから急に作ろうとしても、なかなか作れるものではありません。

だからこそ30代は、ただ目の前の仕事をこなすだけではなく、**「40代になった時、自分は何で企業から必要とされるのか」**を意識して働くことが大切です。

今回は、私がラグジュアリー業界の店舗で長く働き、現在は転職エージェントとして多くの店長や採用企業を見てきた経験から、40代以降も市場価値を維持するために30代で身につけておきたい力についてお伝えします。

40代になると「店長経験がある」だけでは差別化しにくくなる

30代前半くらいまでは、「店長経験がある」ということ自体が転職市場で評価されることがあります。

しかし、年齢と経験を重ねていくにつれて、企業が見るポイントは変わります。

「店長を何年やっていましたか?」

だけではなく、

「あなたが店長だったから、何が変わったのですか?」

という部分を見られるようになります。

たとえば、

売上をどれだけ伸ばしたのか。

スタッフを何人育てたのか。

どのくらいの売上規模の店舗を運営していたのか。

どのような顧客を持っているのか。

業績の悪い店舗を改善した経験があるのか。

こうした「実績」と「再現性」が重要になります。

ラグジュアリーブランドのストアマネージャーとして40代以降も企業から求められるためには、平均的な店長から抜け出すことを意識する必要があります。

「替えが効かない店長」とは、どんな人なのか?

私は長くこの業界を見てきました。

店舗スタッフとして働いていた時代も含めれば、約30年間、さまざまな販売スタッフ、店長、リテールマネージャー、本社スタッフを見ています。

その中で、

「この人なら、会社が変わっても必要とされるだろうな」

と思う人がいます。

共通しているのは、何か一つでも圧倒的に強いものを持っていることです。

感覚的に言えば、その分野だけを切り取った時に、「100人に1人くらい」と言えるレベルです。

さらに、そのレベルの強みを複数持っている人は非常に希少です。

単純に「100人に1人くらい」のスキルが2つあれば100×100で、「1万人に1人」の人材になれます。

複数の強みを持つ人材は市場で見つけにくく、企業にとって価値が高い、ということです。

では、具体的にどのような力なのでしょうか。

1.自分を目的に来店してくれる顧客を持っている

ラグジュアリービジネスにおいて、非常に強い武器の一つが顧客との関係です。

ブランドが好きだから来店するお客様だけではなく、

「あなたから買いたい」

と言ってくださるお客様がどれくらいいるでしょうか。

店舗が変わっても会いに来てくださる。

カテゴリーが変わっても相談してくださる。

新作が入荷した時に連絡すると、時間を作って来店してくださる。

こうした関係を築ける販売スタッフは非常に強いです。

もちろん、顧客情報は会社の資産であり、転職時に顧客データを持ち出していいという意味ではありません。

重要なのは、会社やブランドだけに依存せず、お客様から一人の販売員として信頼される力を身につけることです。

店長になって接客時間が減っても、この感覚は失わない方がいいと思います。

特にラグジュアリー、ジュエリー、時計、高価格帯レザーグッズなどでは、顧客との長期的な関係を構築できる力は、年齢を重ねても価値を失いにくいスキルです。

2.難しい店舗でも結果を出せるマネジメント力がある

売れている店舗を運営することと、売れない店舗を売れる店舗に変えることは、まったく違います。

立地が良い。

ブランドに勢いがある。

優秀な販売スタッフがそろっている。

インバウンドのお客様が多い。

こうした環境で予算を達成できたとしても、それだけでは店長自身の能力なのか判断しにくい場合があります。

一方で、

売上が落ちている。

スタッフが不足している。

チーム内の関係が悪い。

顧客が減っている。

新しいブランド戦略が店舗に浸透していない。

そんな店舗に着任して、半年、1年、2年とかけて改善できる店長は強いです。

40代以降のストアマネージャー採用では、このような経験が大きな武器になります。

企業が欲しいのは、**「完成した環境で仕事ができる人」だけではなく、「不完全な環境でも結果をつくれる人」**だからです。

30代で店長になった方には、楽な店舗だけを選ばず、少し難しい店舗を経験することも長期的には財産になるとお伝えしたいです。

3.優秀なスタッフがいなくても、強いチームをつくれる

店長の実力が最も分かるのは、スタッフ全員が優秀な時ではないと思っています。

経験が浅いスタッフ。

売上が伸びないスタッフ。

モチベーションが低下しているスタッフ。

個性の強いスタッフ。

さまざまなメンバーがいる中で、一人ひとりの強みを見つけ、チームとして成果を出せるか。

ここにマネージャーとしての実力が出ます。

「優秀な人を採用すれば売れる」

ではなく、

「入ってきた人を育てて戦力にできる」

店長になれると、企業から見た価値は大きく上がります。

30代で意識してほしいのは、自分の売上だけではなく、

  • 自分が育てたスタッフは何人いるか

  • 副店長や次期店長を何人輩出したか

  • チーム全体の売上をどう改善したか

  • 離職率をどう改善したか

  • KPIをどのように変化させたか

という実績です。

40代以降の転職では、「私が売れます」だけではなく、**「私がいるとチームが強くなります」**と言えることが重要になります。

4.安定して働き続けられるエネルギーがある

これは意外と軽視されますが、店舗のマネジメントではとても重要です。

ラグジュアリーブランドのストアマネージャーは、大変な仕事です。

売上管理、顧客対応、スタッフ育成、本社との会議、シフト、人員不足、クレーム、イベント。

店舗にいれば次々と問題が起こります。

だからこそ、

「いつ話しかけてもエネルギーがある」

「忙しい時でも機嫌が極端に変わらない」

「問題が起きても前向きに対応できる」

という安定感は、大きな強みになります。

ここでいう体力とは、単純に長時間働けることではありません。

健康管理、睡眠、ストレスコントロールを含めて、長期的に安定したパフォーマンスを出せることです。

30代では無理ができても、40代、50代になると同じ働き方ができるとは限りません。

長く働き続けたいのであれば、仕事のスキルだけではなく、自分自身のコンディションを整えることもキャリア戦略の一つだと思います。

5.英語でコミュニケーションができる

外資系ラグジュアリーブランドでキャリアアップを考えるなら、英語はできるに越したことはありません。

特にストアマネージャーから、

  • ストアディレクター

  • エリアマネージャー

  • リテールマネージャー

  • トレーニング

  • リテールエクセレンス

  • 本社ポジション

などへキャリアを広げようとすると、英語が必要になる場面は増えていきます。

海外本社からのビジター対応やリージョンとのミーティングなど、役職が上がるほど英語に触れる機会も増えます。

完璧に話せる必要はありません。

30代なら、まずは

「店舗の状況を簡単な英語で説明できる」

「自己紹介と自分の実績を英語で話せる」

「外国人のお客様と最低限のコミュニケーションが取れる」

というところから始めてもいいと思います。

英語は一朝一夕では身につきません。

だからこそ、40代になって必要になってから始めるのではなく、30代から少しずつ積み上げておくことをおすすめします。

6.清潔感とグルーミングを維持できる

ラグジュアリーブランドでは、商品だけではなく、販売するスタッフ自身もブランド体験の一部です。

これは年齢に関係ありません。

高価な洋服を着る必要があるという意味ではありません。

髪型。肌。爪。靴。服のサイズ感。姿勢。話し方。

こうした基本的な部分が整っていることです。

特に店長は店舗の顔でもあります。

スタッフから見られ、お客様から見られ、本社からも見られています。

30代、40代と年齢を重ねるほど大切なのは、若く見せることではなく、その人らしい清潔感と品の良さを維持することだと思います。

ラグジュアリー業界で働き続ける以上、グルーミングも仕事の能力の一部と考えておいた方がいいでしょう。

7.本社から「この人を応援したい」と思われる

最後は、実はとても大切なことです。

人間関係です。

「仕事なのだから、結果さえ出せばいい」

と思う方もいるかもしれません。

もちろん結果は重要です。

しかし会社という組織で働いている以上、仕事は一人ではできません。

HR。

リテール。

MD。

VMD。

マーケティング。

トレーニング。

オペレーション。

さまざまな人たちと協力して店舗を動かします。

そこで、

「この店長のためなら協力したい」

「次の大きな店舗を任せたい」

「新しいプロジェクトに入ってもらいたい」

と思ってもらえる人は強いです。

これはゴマをするという話ではありません。

必要な報告をする。

本社からの依頼にきちんと対応する。

問題が起きた時だけ連絡するのではなく、普段からコミュニケーションを取る。

相手の立場も考えて話す。

成果をチームや周囲のおかげとして共有する。

そうした小さな積み重ねです。

昇格の候補者が2人いて、能力がほぼ同じだった時、最後に差をつけるのはこうした**「一緒に仕事をしたいと思われる力」**だったりします。

7つすべてを持つ必要はない

ここまで読むと、

「全部できないと40代になったら厳しいのか」

と思う方もいるかもしれません。

そんなことはありません。

むしろ、私がお伝えしたいのは逆です。

全部が平均的な人より、一つでも圧倒的に強いものを持っている人の方が、キャリアでは強いことがあります。

たとえば、

「VIP顧客づくりなら、この人」

「大型店舗のマネジメントなら、この人」

「崩れたチームの立て直しなら、この人」

「スタッフ育成なら、この人」

「本社と店舗をつなぐ役割なら、この人」

という状態です。

30代のうちに、自分の強みを一つ決めて、意識的に磨いてみてください。

その強みが2つ、3つと組み合わさると、他の人では代替しにくいストアマネージャーになっていきます。

30代のうちに「自分は何で評価される人なのか」を言えるようにする

私が30代の店長・店長候補の方に特におすすめしたいのは、自分のキャリアを一度棚卸しすることです。

たとえば、次の質問に答えてみてください。

「あなたが今の会社を辞めたとしても、他社がお金を払って採用したいと思う理由は何ですか?」

少し厳しい質問ですが、とても大切です。

「〇〇という有名ブランドで働いています」

だけでは十分ではありません。

ブランドの力と、自分自身の力は分けて考えた方がいいからです。

「年商〇億円の店舗を運営している」

「10名のチームをマネジメントしている」

「3年間で店長を2名育成した」

「VIP顧客から年間〇〇万円の売上をつくっている」

「不振店舗に着任し、1年で予算達成まで改善した」

こうしたことを言えるようになると、自分の市場価値も見えてきます。

そして足りない部分が見えたら、30代のうちに取りにいけばいいのです。

30代の転職では「年収」だけでなく「40代で価値が上がる経験」を選ぶ

転職を考える時、多くの人が年収を重視します。

もちろん年収は大切です。

ただ、30代のストアマネージャーや店長候補の場合、私はもう一つ見てほしいと思っています。

「この会社に転職すると、40代の自分の市場価値は上がるのか?」

という視点です。

たとえば年収が30万円、50万円上がる転職でも、業務範囲が狭くなり、マネジメント経験が積めなくなるのであれば慎重に考えた方がいいかもしれません。

逆に、一時的には年収が大きく変わらなくても、

大型店舗を任せてもらえる。

マネジメント人数が増える。

VIPビジネスを学べる。

ジュエリーやウォッチなど高額商材を経験できる。

英語を使う機会が増える。

将来エリアマネージャーを目指せる。

こうした転職であれば、3年後、5年後に大きな差になる可能性があります。

30代の転職は、「次の会社」だけではなく、「その次の会社」まで考える。

これはぜひ意識してほしいと思います。

企業から必要とされる人は、結果として選択肢が増えていく

冒頭で「企業から必要とされる人材になる」という話をしました。

必要とされる人になれば、絶対に職を失わないということではありません。

ブランドの撤退、店舗閉鎖、組織再編など、個人の能力だけでは避けられないこともあります。

ただし、市場で必要とされる力を持っていれば、環境が変わっても次の選択肢をつくりやすくなります。

社内では昇給や昇格の候補になりやすくなる。

転職市場でも複数の企業から声がかかりやすくなる。

年収交渉もしやすくなる。

そして何より、

「この会社にいられなくなったらどうしよう」

ではなく、

「自分には他にも選択肢がある」

と思えるようになります。

キャリアにおいて、これは大きな安心材料です。

TOUが30代の店長・店長候補に伝えたいこと

私はラグジュアリーブランドの店舗で長く働いてきました。

販売スタッフも、店長も経験しました。

そして現在は株式会社TOUで、ラグジュアリー、ジュエリー&ウォッチ、フレグランスなどの店舗で働く方の転職を支援しています。

店舗で働いていたからこそ分かることがあります。

店長という仕事は、外から見えるほど華やかではありません。

売上を追いながら、人を育て、本社と調整し、お客様にも向き合う。

毎日の仕事に追われていると、自分自身の5年後、10年後のキャリアまで考える余裕がなくなることもあります。

だから私は、転職を考えている方に求人を紹介するだけではなく、

「この経験は5年後のあなたにとってプラスになるのか」

という視点で一緒に考えることを大切にしています。

今すぐ転職する必要がなくても構いません。

「40代になっても店長として必要とされるために、今の自分には何が足りないのか」

「今の会社に残った方がいいのか、転職した方が経験の幅が広がるのか」

「自分の店長経験は、他のラグジュアリーブランドではどの程度評価されるのか」

そういった相談でも大丈夫です。

TOUでは、代表の矢野が直接キャリアについてお話を伺っています。

まとめ|40代のキャリアは、30代の働き方で変わる

40代以降もラグジュアリーブランドから必要とされるストアマネージャーになるためには、30代のうちから「自分にしかない強み」をつくることが重要です。

特に意識してほしいのは、次の7つです。

  1. お客様との強い信頼関係をつくる力

  2. 難しい店舗でも結果を出せるマネジメント力

  3. スタッフを育て、強いチームをつくる力

  4. 安定してパフォーマンスを出せるエネルギー

  5. 英語でコミュニケーションできる力

  6. 清潔感とグルーミング

  7. 本社を含めた人間関係構築力

すべてでトップレベルになる必要はありません。

まず一つ、

「これなら他の店長には負けない」

というものをつくる。

そして二つ目、三つ目を積み上げていく。

30代でその意識を持って働くだけでも、40代になった時の選択肢は大きく変わってくると思います。

今いるブランドで、その力を身につけることができるなら、無理に転職する必要はありません。

反対に、今の環境では自分が身につけたい経験を得られないのであれば、転職によって環境を変えることも一つの方法です。

転職するかどうかよりも大切なのは、

「40代になった時、企業があなたを必要とする理由をつくれているか」

です。

30代は、その準備ができるとても大切な時期だと思います。

よくある質問

Q. ラグジュアリーブランドの店長は40代でも転職できますか?

できます。ただし、30代と比べると「店長経験がある」というだけではなく、売上実績、店舗規模、マネジメント人数、人材育成、VIP顧客、店舗改善など、具体的な実績がより重視される傾向があります。自分の経験を「次のブランドでも再現できる強み」として説明できることが重要です。

Q. 30代の店長が転職する時、最も重視した方がいいことは何ですか?

年収やブランド名だけではなく、「その転職によって40代の市場価値が上がるか」という視点を持つことをおすすめします。大型店舗、スタッフ育成、高額商材、VIPビジネス、英語、複数店舗管理など、次のキャリアにつながる経験を積めるか確認しましょう。

Q. 店長として特に強い実績がありません。何から始めればいいですか?

まず現在の店舗で、一つテーマを決めることをおすすめします。スタッフ育成、顧客づくり、売上改善、KPI改善など、自分が強くなりたい分野を決め、数字や具体的な成果として残していきましょう。1〜2年後の職務経歴書に何を書きたいかを考えて、逆算して仕事をするのも効果的です。

Q. 転職する予定がなくても転職エージェントに相談していいですか?

問題ありません。むしろ30代のうちに、自分の経験が転職市場でどのように評価されるのかを知っておくことには意味があります。TOUでは、転職ありきではなく、現在の会社に残る選択肢も含めてキャリアを整理しています。

 
 
 

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